晩夏の風景

当館から歩いて5分の
宮川河畔に“古川観光ヤナ”があります。

ヤナに掛かる落ち鮎を中心に供しており
毎年お盆頃からの営業なので
様子見がてらお散歩してきました。

数年前の水害の際、被災地の一角となったその辺りも
護岸工事がすっかり完了し、
そんな事があったことさえ忘れてしまっているかのようです。

歩行者専用の蛤(はまぐり)橋の上から
川風に心地よく吹かれながら見下ろすと
その営みが置き石や岩の懐をくすぐるさざ波と相俟って
とても居心地の良い空間となっています。

さらに川下に目を移すと
太公望が独り双り。。。。

近付くと時折我が家にもお顔を出していただける
近所のおじちゃんも居て、手を振ったり。

木陰に入り、ひとときの涼を楽しんでいて
ふと気付いたことは

「今年の蝉は元気がない!」

例年よりも鳴き出しが遅かったことは 先日書きましたが
いつもはその厚かましい程の赤子のような無遠慮さに
猛暑感を煽られていたのですが。。。。

今季、温度計ほど暑く感じない要因の一つではないでしょうか。

人の側からは厚かましいように思えても
蝉にとっては長い永~い地中生活を踏まえての最後の“晴れ舞台”。
なんと揶揄されようとも気にせず“発声”していただいてもいいのに。。。

微妙な環境の変化なのか、それとも流石の蝉も雨の多い天気にうんざりなのか。

『夏』はやはり『夏』らしくあってほしいものです。

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