技を、飛騨を、支える。。PART.1?

昨年、当館が国の登録有形文化財に登録されたことは
かねてよりご報告させていただいておりますが
そんな“”の建物を支えてくださる“現代”の職人さん達を
ふと紹介させていただきたくなりました。

お隣 国府の大工の棟梁の船坂さん。

文化財登録の中でも支柱を占める明治38年再建の“招月楼”を
5年前に少しでも使い勝手の良いようにリニューアルさせる時からのお付き合いです。

設計図すらも示さない
私達の無理な注文をただただ静かに、そして注意深く聞いていただき
古い建物の雰囲気を損ねないように
新しい息吹を吹き込んでくれた“飛騨の匠”です。

船坂さんは傍から見ても、本当に“木(もく)”を愛し慈しんでいらっしゃる方で
また材に副うようにして昔からの匠の技を
現代の日本家屋を通じて一徹に伝承されています。

最近では、ここ古川でも大手のハウスメーカーさん築の住宅も多くなり
何世代にも亘って棲み続けるというより
一世代間でいいから、イニシャルコストが安くて勝手のよい家を
重視する傾向にあるようです。

当然そういったコンセプトの差は『価格の差』にも反映され
コスト至上主義が勢力を張っている昨今では厳しい現実もあるのでしょうが
ご自身の信念を曲げず
コツコツと堅実に、そして朴訥にシゴトを仕上げていかれる姿は
部外者からみても清々しく
“真の職人さん”の何たるかを無言のうちに示していただいている気がします。

後に続く若いお弟子さん達にも、その心意気は着実に伝播伝承されつつあるようです。


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