江馬城館のオープン記念イベント

昨日に引き続き。。。。。

オープンの28日は
獅子舞や道行、神社社中による浦安の舞、大寄せ茶会
地元の民謡などの披露がありました。

特筆すべきは、その江馬氏ゆかりの所謡『藤橋』の能が
地元の謡曲有志、その名も“藤橋会”さんによって演じられました。

能は、シテやワキといった装束(しょうぞく)を着け
舞い?謡う役者さんたちと
それを支える囃子方(はやしかた)さんで構成されます。

囃子方も大鼓、小鼓、能管という楽器と
地謡というコーラス?隊が最小単位です。

通常、素人さんが能をかじっているとか、謡をやっているというと
舞や地謡の稽古を積まれている場合が大勢だと思います。

今回、能『藤橋』を披露された藤橋会さんにおいても
通常はその二つを習われている由伺っておりましたが
なんと、楽器方も全部(会の方が)自前で演奏されました。

勿論、全曲通せば40分程にはなるものの一部抜粋ではございますし
プロの公演と比べるものではございませんが
『本職(ほんしょく)』さんに頼らずにご自分達だけでやった、ということが
驚くべき賞賛に値することだと思いました。

今時、何でもお金さえ積めば。。。。という感覚が横行する中
大変崇高な思いで取り組まれ、この日を迎えられたことと思います。

勿論、能楽協会の会長であられる
野村四郎先生 による
形(かた)付け(振り付け)に始まる監修と御指導の賜物であることは
云うに及ばずではございますが。

また、当日は、会の皆様のその熱意を支えていただくかの如く
野村四郎先生によるワークショップ
『装束の着付け』『髪付け』『面(おもて)掛け』なども行われ
こういった切り口も私達の伝統文化に親近感を持っていただく
面白いアプローチでした。

そして最後には
野村四郎先生による
芦刈(あしかり)の傘の段のお仕舞があり
晴れ渡った秋晴れの下、何とも云えぬ古風を帯びた素敵な時間が流れておりました。


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