夏限定の“涼”を味わう — 古川の夏酒

夏が訪れると、古川の町に涼やかな風が吹き抜けるように、2軒の造り酒屋さんから“今この季節だからこそ”味わいたい限定酒が蔵出しされます。
季節ごとに異なる趣を持つお酒のなかでも、夏酒は格別。
暑さに疲れた身体と心に、すっと染み込むような優しさがあるのです。

古川を訪れるなら、ぜひ味わっていただきたい2つの夏酒をご紹介します。

蒲酒造場『ひだの涼風(すずかぜ)』

名前の通り、口に含んだ瞬間、まるで高原を吹き抜ける涼風のような爽やかさ。
純米吟醸ならではの柔らかい口当たりと、キレのあるすっきりとした後味が特長です。
重たさがなく、するすると喉を通るので、冷やして飲めば、蒸し暑い夏の日にもぴったり。
暑さにほてった体を優しく癒してくれるようなお酒です。

渡邊酒造店『自然発酵蔵』

飛騨最後の秘境とも言われる天生峠(あもうとうげ)
その地に湧き出る名水を仕込み水として造られたのが『自然発酵蔵』です。
一口飲めば、その水の清らかさが伝わるような透明感のある味わい。
自然の力を生かした発酵で造られたこのお酒は、雑味がなく、まさに“清冽”という言葉がぴったり。
冷やしてゆっくりと味わえば、静かな山あいの風景が目に浮かぶようです。

どちらも、古川の風土と職人の想いが込められた夏だけの特別なお酒です。
観光のお客様も、地元の方も、これはぜひお試しあれ。