“高嶺”の伝統を守る

昨日は京都 錦織“龍村光峯”さんのご子息
周(あまね)さんが新婚3ヶ月の奥様を連れて遊びにおいで下さいました。

聞くと奥様も西陣のつづれ織の旧家の出だそうで
そういう似た環境をバックボーンに持つ故か
“新婚さん”というより既に“しっくり連れ添った夫婦”という雰囲気。

京都の伝統芸術。とひとくくりに言っても今や玉石混合なのは自明の事実。
はたから“他人事”で見てもそのように感じるのですから
“当事者”において、いわんや、おや。

国内外において“KYOTO”というブランドは、まだまだ後光が効き
いかにも観光地然とした売店などでも
“それらしく”伝統に乗っかった安廉な商品などは
ある程度は通用?する中、その一線を越えてしまうのか、しまわないのか
で、大きく様子は異なるようでございます。

ご夫婦いずれの家もそれに組することをせずに継承を計られているため
決して“追い風”が吹いている状況ではないそうですが
それでも“武士は喰わねど高楊枝”?

“御用達”や“奉納”などということを軽々しく喧伝したくないし
マーケット向けに安価に押さえるために
自分達が認められない品質のものを世に送り出すことは出来ない
とお若いながらも『決心』されています。

とは申せ、従前の一部の『確固としたクローズドなマーケット』は瓦解し
数多くの分業に従事される職工さんたちが安心出来るだけの仕事、を確保することは
現在日本における多勢を占める価値観の中では困難なことなのでしょう。

若い感覚も活かして
かつ、拠って立つ伝統を穢さない前提で
新しい取り組みもされているようです。

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数寄屋建築の大工さんとコラボした行灯の試作品だそうです。

点灯すると

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明暗いずれも上品な佇まいです。

また

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これからトレンドになりそうな??“MY箸入れ”としても
細めの扇子入れ、ちょっとした化粧道具入れにも使えそうな逸品。

原価はどんなもんだろうね?
と老舗のおおらかさ、天然おとぼけさも手伝いながら
ゆっくりと、でも大筋を踏み外すことなく
変化、発展されることだと思います。

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