春の朝食献立

昨日ご紹介した「弥生の料理と器の勉強会」と併せて開催された
「春の朝食勉強会」。

スタッフにとっては3ヶ月に一度
月初に「惑星グランドスラム」のように勉強会が重なるので、朝から大変です。

当館では夕食の懐石の雰囲気とは180度趣向を変えて
朝食はいわゆる、『ニッポンの朝ごはん』

そして、このあたりでは『在郷(ざいご)料理』と呼ばれるもの。

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在郷料理とはその名の通り
「都会から離れた地方・田舎」の料理。

田舎に来て田舎の(昔から食されてきた)料理を食す。
これもまた旅の醍醐味ではないでしょうか。

今春のラインアップは
(このあたりではちょっと名の知れた)神岡の寒干大根
ふきの炊いたん(京風に言ってみました。。)
春二番手の山菜と云えば、こごみ
それから、ぜんまい
筍の土佐煮
岐阜特産の寒天を使ったヘルシー?サラダ
精進料理が育んだ湯葉豆腐
川鱒の一夜干し
飛騨のくもじ(漬物)  などなど

そして、やはり飛騨の朝に欠かせないのが
『朴葉味噌』。。。。。

これだけで“ディープインパクト!!”があるので
他の地区の旅館さんなんかに、飛騨は羨ましがられるのですが
ご宿泊いただいたお客様には本当に好評なので
当館の朴葉味噌レシピを少しご紹介します。

一口に朴葉味噌といっても十人十色。
宿屋が十軒あれば十味。
家庭が百軒あれば百味。

各家々に相伝する“おふくろ”の味があるのです。

当家では
ベースになる味噌は弐之町井ノ口の麹味噌(10軒以上の味噌屋さんから選抜しました)。
味を調える補佐役は、白砂糖、薫り高い胡麻油、古川の地酒。
具は干ししいたけと白葱(冬場は最高級の飛騨ネギを使用)のみ。
シンプルさがウリ?です。

これらをテキトーに混ぜれば出来上がり。

とても簡単で“おいしい”朝の逸品です。

ちなみに当館でフロントチーフを張っている
横山さんも、そのおふくろの味を伝える伝承の担い手。

横山家では、赤味噌仕立てで具はネギONLY。
半分ほど食べて焦げ目がつきかけた頃
玉子を落として〆るのがポイント。

煮えかけ→おこげ→マイルド と
まるで名古屋名物“ひつまぶし”のように
朴葉(味噌)一枚で3度美味しくいただけます。

飛騨にお越しになられて、いくつかの宿を連泊される際には
『食べ比べ』をしていただいて、自分の好みを知る・・・

なんていう“飛騨通”の楽しみ方も『粋』ですね。


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